第33回映画祭TAMA CINEMA FORUM

プログラム紹介

【B-5】俳優「佐藤浩市」特集

11/25[土] パルテノン多摩小ホール
チケット情報

チケット料金

一般
前売:1,500円 / 当日:1,800円
子ども(4歳~小学生)
前売:800円 / 当日:900円

▼インターネットで購入

PassMarket

▼窓口で購入

多摩市立永山公民館(ベルブ永山)

取扱時間:9:00〜17:00
※ただし、休館日および祝日の11/2、11/3、11/16、11/23は休止

多摩市立関戸公民館(ヴィータコミューネ)

取扱時間:9:00〜17:00
※ただし、休館日および祝日の11/3、11/6、11/20、11/23は休止

パルテノン多摩 2階 総合案内窓口(パルテノン多摩が会場の【B-1】〜【B-7】チケットのみ取扱い)

取扱時間:10:00~19:00
※ただし、休館日の11/6は休止
※※パルテノン多摩の「オンラインチケット」・「電話予約」サービスでは取り扱っていません。
会場アクセス

パルテノン多摩 小ホール

〒206-0033 東京都多摩市落合2-35
小田急多摩線/京王相模原線/多摩都市モノレール「多摩センター駅」より徒歩5分。(パルテノン大通りを直進)

せかいのおきく

  • 2023|FANTASIA Inc./YOIHI PROJECT 製作|東京テアトル/U-NEXT/リトルモア 配給|89分
  • 監督・脚本=阪本順治
  • 企画・プロデューサー・美術=原田満生
  • 撮影=笠松則通
  • 照明=杉本崇
  • 録音=志満順一
  • 音楽=安川午朗
  • 編集=早野亮
  • 出演=黒木華、寛一郎、池松壮亮、眞木蔵人、佐藤浩市、石橋蓮司

ストーリー

22歳のおきく(黒木)は、武家育ちでありながら今は貧乏長屋で父と二人暮らし。ある雨の日、彼女は厠のひさしの下で雨宿りをしていた紙屑拾いの中次(寛一郎)と下肥買いの矢亮(池松)と出会う。つらい人生を懸命に生きる3人は次第に心を通わせていくが、おきくはある悲惨な事件に巻き込まれ、喉を切られて声を失ってしまう。

コメント

『せかいのおきく』は、江戸時代から2つの観点で現代を照射しています。ひとつはSDGsが世界の目標となっている今、その手本のような循環型社会が日本の江戸時代の社会だったという視座が現代的でグローバル。もうひとつは世界中に格差や差別がまん延するなか、最下層から見れば糞尿をするっていう点でみんな一緒ということと身分を超えた友情とか恋を成立させてしまう若者たちこそ希望という視座。<せかいのおきく>というタイトルも単に忠次とおきくの恋ということだけではなく、これから世界を知っていく若者たちを想起させるすばらしいものと思います。源兵衛(佐藤)が中次に厠で<せかい>という言葉を伝えるシーンが伏線となって、中次がおきくに思いを伝えるシーンには心揺さぶられました。

おきく、中次、矢亮が歩いていくラストシーンで中次がいう<青春>ということばも、江戸時代の春という季語に現代の希望・あこがれ・異性への希求を重ねられていて、まさに明日への元気をもたらしてくれるのです。(LS)

春に散る

  • 2023年/映画『春に散る』製作委員会製作/ギャガ配給/133分
  • 監督・脚本=瀬々敬久
  • 原作=沢木耕太郎
  • プロデューサー=星野秀樹
  • 脚本=星航
  • 撮影=加藤航平
  • 美術=井上心平
  • 音楽=田中拓人
  • 編集=早野亮
  • 出演=佐藤浩市、横浜流星、橋本環奈、坂東龍汰、松浦慎一郎、片岡鶴太郎、哀川翔、窪田正孝、山口智子

ストーリー

不公平な判定で負けアメリカへ渡り40年振りに帰国した元ボクサーの広岡仁一(佐藤)と、同じく不公平な判定で負けて心が折れていたボクサーの黒木翔吾(横浜)。偶然飲み屋で出会い、仁一に人生初ダウンを奪われたことをきっかけに、翔吾は仁一にボクシングを教えて欲しいと懇願。やがて二人は世界チャンピオンをともに目指し、“命を懸けた"タイトルマッチに挑んでいく。

コメント

ひょんなことから出会った親子ほど年の違う仁一と翔吾。翔吾の強い熱意に負け、一緒に世界チャンピオンを目指すことになった仁一の心の変化や、翔吾が放つまっすぐなパンチを受け止める瞬間に、強い絆で結ばれた師弟関係が感じられジーンとなりました。

映画のハイライトである中西(窪田)とのタイトルマッチのシーンは、まるで実際の試合を見ているかのような迫力があり、第11ラウンドが現場でアドリブに変更されたことを知って、その臨場感に驚きました。

この映画は、大画面で観る価値があります。ボクシングに詳しくない人でも、その情熱と興奮が伝わり、胸が熱くなることでしょう。特筆すべきは、横浜さんのプロテストに合格したほどのストイックな役づくりと、それを支える佐藤さんの熟練の演技です。素晴らしい作品にしていただいたお二人に感謝したいです。

そして、仁一の最後のシーン。私たちの感情を揺さぶり、いつまでも心に残る余韻をもたらしてくれました。(眞)

ゲスト紹介

佐藤 浩市 氏

Sato Koichi

1960年生まれ、東京都出身。ドラマ「続・続事件 月の景色」(80年)でデビューし、『青春の門』(81年)でブルーリボン賞新人賞を受賞した。『忠臣蔵外伝 四谷怪談』(94年)、『64-ロクヨン- 前編』(2016年)では日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を、『雪に願うこと』(06年)では東京国際映画祭最優秀男優賞を受賞。ほかに『KT』(02年)、『ザ・マジックアワー』(08年)、『Fukushima 50』(20年)などがある。

阪本 順治 監督

Sakamoto Junji

1958年生まれ、大阪府出身。大学在学中より石井聰亙(現:岳龍)監督の現場にスタッフとして参加。 89年、赤井英和主演『どついたるねん』で監督デビューし、ブルーリボン賞作品賞など数々の映画賞を受賞。藤山直美主演『顔』(2000年)では、日本アカデミー賞最優秀監督賞、キネマ旬報日本映画ベスト・テン1位など主要映画賞を総なめにした。TAMA映画賞では『大鹿村騒動記』(11年)で特別賞、『団地』(16年)で最優秀作品賞受賞。その他『エルネスト』(17年)、『半世界』(19年)、『一度も撃ってません』(20年)、『弟とアンドロイドと僕』『冬薔薇(ふゆそうび)』(いずれも22年)など多数。

伊藤 さとり 氏

Ito Satori

映画評論・映画パーソナリティ・心理カウンセラー。邦画、洋画問わず年間500本以上の映画を鑑賞。映画舞台挨拶や完成披露会見などのMCを数多く担当し、心理学的な視点からも映画を解説・評論。「ぴあ」、web「GLOW」(宝島社)ほかでの映画評連載や、YouTube「新・伊藤さとりと映画な仲間たち」での俳優対談番組、「めざまし8」「ひるおび」での映画コーナーなど、幅広いメディアで映画を紹介。著書に「愛の告白100選 映画のセリフでこころをチャージ」(KADOKAWA)など。2023年「女性記者&ライター映画賞」を発起人として設立。

プログラム一覧

藤原季節氏、内田健司氏、周本絵梨香氏
藤原季節氏、林知亜季監督、義山真司氏、柾賢志氏、佐藤考哲氏、浅沼ファティ氏、石原滉也氏、毎熊克哉氏
奥浜レイラ氏(映画・音楽パーソナリティ)、高橋芳朗氏(音楽ジャーナリスト)、村山章氏(映画ライター)
佐藤浩市氏、阪本順治監督、伊藤さとり氏(映画パーソナリティ)
上田誠氏、山口淳太監督、藤谷理子氏、石田剛太氏
永田芳弘プロデューサー、矢田部吉彦氏(前東京国際映画祭ディレクター)
福島良一氏(野球解説者、メジャーリーグアナリスト)、蛭間豊章氏(報知新聞社メジャー担当記者)、久保田市郎氏(SLUGGER編集長)
千原徹也監督、川上未映子氏(作家)
木村聡志監督、莉子氏、筧美和子氏、みらん氏、森直人氏(映画評論家)
石川梵監督
鈴木仁篤監督、赤坂太輔氏(映画批評家)
赤坂太輔氏(映画批評家)
大山顕氏、佐藤大氏、稲田豊史氏、速水健朗氏、妹尾朝子氏、山内マリコ氏
亀山睦木監督、小川深彩監督、森美春監督
菊地成孔氏(音楽家/文筆家)、佐々木敦氏(思考家/HEADZ主宰)、池城美菜子氏(音楽ライター/翻訳家)
小野峻志監督とご出演者のみなさま
福永壮志監督、中井圭氏(映画解説者)
アサダアツシ氏(脚本家)、金子鈴幸氏(脚本家)
堀井綾香監督、福地桃子氏、青木柚氏