第34回映画祭TAMA CINEMA FORUM

プログラム紹介

【B-8】コロナ禍を今思う

12/1[日] パルテノン多摩小ホール
チケット情報

チケット料金

一般
前売:1,200円 / 当日:1,400円
支援会員/障がい者・付添者1名 ※前売はteket(テケト)のみ
前売・当日:各1,000円
子ども(4歳~小学生)
前売:800円 / 当日:900円

▼インターネットで購入

teket(テケト)

▼窓口で購入

永山公民館(多摩市公民館)

取扱時間:9:00〜17:00
[休館日と祝日を除く。休館日:第1木曜、第3木曜]

関戸公民館(多摩市公民館)

取扱時間:9:00〜17:00
[休館日と祝日を除く。休館日:第1月曜、第3月曜]

パルテノン多摩総合案内窓口

取扱時間:10:00〜19:00
[休館日を除く。休館日:11/11(月)、11/12(火)]
※パルテノン多摩が会場の【B-1】〜【B-9】のみ取扱い
※パルテノン多摩の「オンラインチケット」および「電話予約サービス」はご利用いただけません
会場アクセス

パルテノン多摩 小ホール

〒206-0033 東京都多摩市落合2-35
小田急多摩線/京王相模原線/多摩都市モノレール「多摩センター駅」より徒歩5分。(パルテノン大通りを直進)

大いなる不在

  • 2023年/クレイテプス製作/ギャガ配給/133分
  • 監督・脚本・編集=近浦啓
  • 共同脚本・監督補=熊野桂太
  • プロデューサー=近浦啓、堀池みほ
  • 撮影監督=山崎裕
  • 美術=中村三五
  • 音楽=糸山晃司
  • 出演=森山未來、藤竜也、真木よう子、原日出子、三浦誠己、神野三鈴、利重剛、塚原大助

ストーリー

連絡を受けた卓(森山)は妻の夕希(真木)と共に久々に九州の父の陽二(藤竜也)のもとを訪ねると、父は認知症で別人のようであり、父が再婚した直美(原)は行方不明になっていた。卓は、父と義母の生活を調べ始めるが――。

父と義母の間に何があったのか? すべての謎が紐解かれた時、大海のような人生の深みに心が揺さぶられる、サスペンス・ヒューマンドラマ。

コメント

民家に近づく警察の特殊部隊と中から出てくる老いた父親、イヨネスコの戯曲「瀕死の王」の舞台打ち合わせをしている息子。関わりが稀になった両者が、父の認知症をきっかけに近づき、重なり合っていく。

父親はエリートのプライドと培ってきた教養で、衰える認識を補おうとするが抗いきれず、息子にとっての忌避すべき存在から離れていく。一緒に暮らしていたはずの再婚相手の姿もなく、その二つの「不在」の謎を解こうとする息子の現在と何があったかを描く過去がかわるがわる示されていく。このテンポと映画のスタート時点に戻っていく円環構造の鮮やかさが一つの魅力だ。

また、藤竜也の演技が筆舌に尽くしがたいほど輝いているが、それに淡々と対峙しようとする息子の森山未來、愛する相手として寄り添い、やむなく離れていく妻を演じる原日出子の芝居もまた熱を発していた。間違いなく今観るべき一本である。(理)

あんのこと

  • 2024年/木下グループ、鈍牛倶楽部製作/キノフィルムズ配給/113分
  • 監督・脚本=入江悠
  • 企画=國實瑞惠
  • プロデューサー=谷川由希子、関友彦、座喜味香苗
  • 撮影=浦田秀穂
  • 美術=塩川節子
  • 音楽=安川午朗
  • 編集=佐藤崇
  • 出演=河合優実、佐藤二朗、稲垣吾郎、河井青葉、広岡由里子、早見あかり
12歳未満の方は保護者の同伴が適当です

ストーリー

香川杏(河合)は売春や麻薬の常習犯で、ホステスの母親と祖母と3人で暮らしている。幼いころから母親に殴られて育った杏は、小学生から不登校となり、12歳の時に体を売った。そんなある日、刑事の多々羅(佐藤)やジャーナリストの桐野(稲垣)との出会いをきっかけに少しずつその生活が変わり始める。しかし、突然のコロナ禍によって3人の運命は大きく変わっていく……

コメント

『あんのこと』には、欲望に囚われて身動き出来ない大人が描かれている。自分本位の卑しい欲望である。それは、人としての弱さの表れであるのでしょう。暴力で娘を支配する母親は、子どもを「ママ」と呼び、現実の社会と向き合えない母親の未熟さを隠そうともしない。あるいは、刑事という職業につき薬物依存者の更生という活動を続けながらも、更正者に性の対象として接近する男。

もし、その欲望を抑えることができれば、悲劇を止めることができるのだろうか? 欲望のままに身を委ねた結果、その先には、何があるのだろうか。「救われる命」と「救われない命」の間にはどんな違いがあるのだろうか?

この映画は、欲望のはてにある運命の過酷さを描くとともに、現在の課題としての貧困、ネグレスト、新型コロナウィルスについて扱うとても挑戦的な映画といえます。(彰)

プログラム一覧

牛尾憲輔氏(電子音楽家/劇伴作家/プロデューサー)、佐々木敦氏(思考家/HEADZ主宰)
齋藤潤氏、早瀬憩氏、伊藤さとり氏(映画パーソナリティ)
井上淳一氏(脚本・監督)、芋生悠氏、碧木愛莉氏、杉田雷麟氏、宮田岳氏、中野ミホ氏
北村匠海監督、萩原利久氏、藤堂日向氏、SYO氏(映画ライター)
山中瑶子監督、河合優実氏、五所純子氏(文筆家)
呉美保監督、忍足亜希子氏、中井圭氏(映画解説者)
石橋夕帆監督、岩田奏氏(俳優)、石山愛琉氏(俳優)
井口奈己監督、小川あん氏(俳優)
小関裕太氏、中川龍太郎監督
チャン・ゴンジェ監督、ソ・ジュニョン氏
チャン・ゴンジェ監督、菊地成孔氏(音楽家/文筆家)
有馬尚史監督、松田咲香氏(写真家)、小川紗良氏(文筆家・映像作家・俳優)
竹林亮監督、川和田恵真監督
山崎まどか氏(コラムニスト)、ゆっきゅん氏(DIVA)
大山顕氏、佐藤大氏、稲田豊史氏、速水健朗氏、妹尾朝子氏、山内マリコ氏
山内マリコ氏(作家)
村瀬大智監督、中山慎悟氏、百々武氏(写真家)
小路紘史監督、遠藤雄弥氏、森田想氏、後藤剛範氏、倉本朋幸氏、佐藤五郎氏