東京で働くひとり娘の「私」(監督・信友直子)は、広島県呉市に暮らす90代の両親を1作目完成後も撮り続けた。2018年。父は家事全般を取り仕切れるまでになり日々奮闘しているが、母の認知症はさらに進行し、ついに脳梗塞を発症、入院生活が始まる。外出時には手押し車が欠かせない父だったが、毎日1時間かけて母に面会するため足を運び、母を励まし続け、いつか母が帰ってくるときのためにと98歳にして筋トレを始める。その後、一時は歩けるまでに回復した母だったが新たな脳梗塞が見つかり、病状は深刻さを極めていく。そんな中、2020年3月に新型コロナの感染が世界的に拡大。病院の面会すら困難な状況が訪れる。それでも決してあきらめず奮闘する父の姿は娘に美しく映るのだった――
2022年/101分/日本
監督・撮影・語り: 信友直子
プロデューサー: 濱潤、大島新、堀治樹
制作プロデューサー: 稲葉友紀子
編集: 目見田健
撮影: 南幸男、河合輝久
音響効果: 金田智子
ライン編集: 池田聡
整音: 富永憲一
製作プロダクション: スタッフラビ
製作: フジテレビ、ネツゲン、関西テレビ、信友家
配給・宣伝: アンプラグド
©︎2022「ぼけますから、よろしくお願いします。〜おかえり お母さん〜」製作委員会
映画『ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえり お母さん~』公式サイト ≫
2回目の上映後に信友直子監督をお迎えしてゲストトークを開催します。3回目上映の冒頭には信友監督の舞台挨拶があります。
1961年広島県呉市生まれ。父・良則、母・文子のもとで育つ。1980年広島大学附属高校卒業。1984年東京大学文学部卒業。同年、森永製菓入社。広告部で社内コピーライターに。1986年制作会社テレパック入社。テレビ番組制作の道へ。1995年から制作会社フォーティーズへ。2009年自身の闘病を記録した「おっぱいと東京タワー~私の乳がん日記」を発表。ニューヨークフェスティバル銀賞・ギャラクシー賞奨励賞などを受賞。2010年独立してフリーディレクターに。主にフジテレビでドキュメンタリー番組を多く手掛ける。北朝鮮拉致問題やひきこもり、若年性認知症などの社会的なテーマや大道芸人ギリヤーク尼ヶ崎にスポットを当てた企画、草食男子の生態という文化的なテーマなど100本近くの番組を制作。2013年ごろから自身の父母を被写体として家庭内介護の様子を記録し始め、2016年、17年に「娘が撮った母の認知症」第1弾、第2弾としてフジテレビで放送される。これが大きな反響を呼び2017年「ぼけますから、よろしくお願いします~私の撮った母の認知症」としてまとめられBSフジで放送された。いずれも好評を博しそれが劇場公開へとつながった。2018年に『ぼけますから、よろしくお願いします。』で長編監督デビュー。全国99劇場10万人を動員する大ヒットとなる。令和元年の文化庁映画賞・文化記録映画大賞など数々の栄誉に輝く。
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